軒先革命 |トイレス工業株式会社

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設計事務所の方へ

◆ 概要

トイレス工法の魅力と、設計段階で必ず押さえていただきたい注意点

最近、JIA(日本建築家協会)の賛助会議に参加させていただくことが決まり、それをきっかけに、設計事務所の方からトイレス工法に関するお問い合わせが増えてきました。

本記事では、設計事務所の方向けにトイレス工法の考え方と技術的な注意点を整理しつつ、一般施主の方にも分かるよう、できるだけ平易にご説明します。

トイレス工法は、屋根先端に専用板金役物を設け、雨水を屋根先端で処理する工法です。

雨樋に頼らず、屋根・軒先・外壁を一体として考える設計において、ディテールとして成立する点が評価されています。

トイレス工法は構造上、行き場のない雨水は必ず、大なり小なり唐草先端から落下します。

これは施工不良や雨漏りではなく、トイレス工法の構造的な特性です。また、ケラバ側から伝ってくる雨水も、唐草先端から落下します。

この点を前提として、設計・説明を行っていただくことが非常に重要です。

トイレス工法では雨だれ除けを取り付けることで、唐草先端から落ちる雨水(しずく)の位置を調整する部材があります。

雨だれを完全になくすことはできませんが、こちらの部材を取り付けることで玄関や勝手口といった人の通り道の雨だれを回避することが可能です。

  • 落下位置
  • 外構との関係
  • 視線高さ

を考慮した調整が可能です。

トイレス工法では、屋根勾配や屋根面積に応じて、落とし口の数量を計画します。

各排水量は目安です。

1寸〜5寸勾配

 → 落とし口1か所につき 約50㎡

1寸・2寸勾配

 → 落とし口1か所につき 約45㎡

1.5寸勾配

 → 落とし口1か所につき 約75㎡

屋根形状や平面図・立面図を参考に排水量計算をし個別の検討が必要となります。

トイレス工法では、鼻隠しの長さによってトイレス本体の傾きを計算します。
単純に部材を取り付けるのではなく、

  • 鼻隠し寸法
  • 屋根勾配
  • 排水方向

を踏まえた事前検討が不可欠です。
そのため、設計後半ではなく、企画・基本設計の初期段階でのご相談を強くおすすめしています。

トイレス工法は、毎時100mm相当の雨量に耐えられることを基本設計としています。

そして重要なのが、それ以上の雨量時には、あえてオーバーフローさせることで、屋内に雨水が入り込まない仕組みとなっています。これは不具合ではなく、安全側に倒した設計思想です。

非住宅など屋根面積が大きい建物では、

  • 毎時40mm
  • 毎時60mm

といった設計雨量でオーバーフローさせる計算とすることで、落とし口1か所で賄う屋根面積を大きくする設計も可能です。

トイレス工法では、屋根先端に常時水の流れが生じるため、乾燥後にホコリや砂が付着し、先端部が汚れて見える場合があります。これは経年変化や環境条件によるものであり、不具合ではありません。

以下の地域では、素材や形状の特注対応が必要になるケースがあります。

  • 豪雪地帯
  • 塩害地域

地域条件を踏まえた検討が不可欠なため、必ず事前にご相談ください

トイレス工法は、万能な工法ではありません。しかし、

  • 雨水処理を含めてディテールを設計したい
  • 屋根先端を意匠として成立させたい
  • 「なぜこの納まりなのか」を説明できる建築をつくりたい

そうした設計において、明確な理由を持って採用できる工法です。

トイレス工法は、設計が進んでからでは調整が難しい工法です。

企画設計・基本設計の初期段階でご相談いただくことで、納まり・排水計画・落とし口数量を含めた最適なご提案が可能になります。設計事務所の皆様からのご相談を、心よりお待ちしております。

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